投稿日:2021/09/28

歯が動く仕組みについて

 

こんにちは。

 

東京八重洲キュア矯正歯科です。

 

今回は矯正治療で歯が動く仕組みについてお話します。

歯は矯正装置により力がかかると、骨の吸収と再生を繰り返して徐々に移動して行きます。

歯の動くスピードは一か月に1mm程度です。

早く動かそうと強い力を加えると歯の根や骨、ごく稀に神経にもダメージを与えてしまうので、適切なスピードを考えながら少しずつ継続的に力をかけていきます。

 

歯の基本構造

歯肉の中には歯槽骨という歯を支えている骨があります。

歯槽骨と歯根の間にある繊維状の組織が歯根膜です。歯根膜は歯にかかる衝撃を和らげるクッションの働きをしています。

この歯根膜は0.15~0.38mmという厚さ0.1mmにも満たない薄い膜ですが、この歯根膜は常に一定の厚さを保とうとする性質があります。

矯正治療はこの歯根膜の厚さを保とうとする性質を利用して歯を動かしていきます。

 

 

矯正装置の装着

矯正装置を取り付けます。

動かしたい方向へ弱い力がかかり始めます。この力は、歯を支える歯根膜に伝わり、歯根膜が伸縮します。

 

歯の動きはじめ

矯正装置によって、歯や歯の周りの組織に恒常的(内部環境を一定状態に保とうとする性質)に力が加わると、骨芽細胞と破骨細胞が働き始めます。

 

歯の移動

骨芽細胞と破骨細胞の働きによって、歯根膜の繊維のバランスが平均化されます。

 

 

これらを繰り返すことで歯が動いてゆきます。

 

骨芽細胞とは、、、

骨を作る働きる細胞です。骨の鉄筋にあたるコラーゲンを作り出し、カルシウムを付着させるのりとなるタンパク質を塗っていきます。

ここに血液中から運ばれてきたカルシウムが自然に付着していき、新しい骨ができるのです。

 

破骨細胞とは、、、

骨を壊す働きをする細胞です。元々は血液細胞の一つですが、それがホルモンの刺激を受けて骨の中で破壊細胞に分化します。

この破骨細胞は、古い骨のカルシウムやコラーゲンを酸や酵素で溶かします。

溶けたカルシウムは再び血管を通り体内へと運ばれていきます。

 

 

 

いかがでしたでしょうか。

歯が動く仕組みを理解すると、矯正治療を始めるにあたり不安を感じている方や、現在矯正治療中の患者様がよりご自身の歯と向き合い

矯正治療のモチベーションの向上にも繋がるのではないかと思います。

 

 

 

 

当院、矯正前カウンセリングを実施しておりますので

気になることがありましたらいつでもご相談下さい!