投稿日:2025.9.2
歯科矯正後に装着が必要となるリテーナーとは?
目次
こんにちは。
東京八重洲キュア矯正歯科です。
いつも当院のブログをご覧いただきありがとうございます。
矯正治療では、矯正治療が終わって矯正装置を外したあとに、「リテーナー」とよばれる保定装置を装着します。
長い治療期間が終わって矯正装置を外したのに、またすぐにほかの装置を取り付けることに驚く方もいらっしゃいます。
けれども、この「リテーナー」を適切に取り付けなければ、歯並びが治療前の状態に戻ってしまうことがあるのです。
ここでは、「リテーナー」についてお話しします。
歯並びを安定させるための保定装置(リテーナー)

矯正治療が終わったあと、保定装置(リテーナー)を一定期間、装着します。
リテーナーを装着する目的は、歯並びが元に戻ってしまわないように、歯並びを安定させることです。
じつは、矯正治療では、歯だけを動かしているわけではありません。
矯正装置を通して歯に持続的に力を加えると、歯根と骨の間にある歯根膜が圧迫されて骨を溶かす細胞が作られます。
反対側では歯根膜が伸びて骨を作る細胞が作られます。
このように、骨の吸収と再生をくり返すことで、少しずつ歯が動いていくのです。
矯正治療が終わった直後は歯並びの見た目は整っていても、骨がまだしっかりと固まっていないため、不安定な状態です。
また、歯根膜は歯の元の位置を記憶していて、その位置に戻ろうとします。
そのため、矯正装置を外したままの状態でいると、歯並びが元の位置に戻る「後戻り」が起こります。
そこで、リテーナーを付けて、新しい歯並びを固定させるのです。
保定装置(リテーナー)の種類
保定装置(リテーナー)には、大きく分けて
・取り外し式
・固定式
の2つの種類があります。
・取り外し式タイプ

取り外しが可能なマウスピースタイプは、透明で装着しても目立ちにくいという特徴があります。
ご自身で着脱していただくので、装着時間の管理が必要です。
・固定式タイプ
ワイヤーを使った固定式の保定装置(リテーナー)です。
歯の裏側(舌側)に取り付ければ、お口を開けたときでも目立ちにくく、見た目を気にされる方にもお使いいただきやすい装置です。
保定装置(リテーナー)を装着する期間

保定装置(リテーナー)を取り付ける期間は、矯正治療にかかった時間プラス半年程度が基本です。
矯正治療が終わってすぐは、歯が動きやすいため少なくとも1日20時間以上はリテーナーを装着する必要があります。
歯並びが安定してくれば、徐々に装着時間を減らすことが可能ですが、自己判断で装着時間を減らすのはやめましょう。
保定期間が終わっても、日中の一定時間や夜間だけなど、リテーナーの装着を継続する必要がある方もいらっしゃいます。
保定期間中も、保定装置を適切に装着できているか、後戻りが起きていないかなどの状態を確認するためにも、定期的な検診をおすすめしています。
保定期間中のお口のお手入れなどのアドバイスも行っていますので、忘れずに検診にお越しください。
装着時間を減らしながら、歯並びへの影響を確認しつつ、保定期間の終了のタイミングを決定します。
保定装置(リテーナー)をつけないとどうなる?
リテーナーを決められた時間通りに装着しないと、次のような影響が出る恐れがあります。
リテーナー(保定装置)の調整が必要になる
保定装置(リテーナー)が必要な期間に、適切に装着していないと少しずつ歯が元の位置に戻ることがあります。
歯の位置がもとに戻ってしまうと、リテーナーと歯並びが合わなくなり、再び装着した際に、痛みや圧迫されたように感じることがあるのです。
歯に合わないリテーナーを使い続けると、歯や歯ぐきに負担をかける恐れがあります。
リテーナーを装着している際に痛みを感じたり、違和感があったりする場合は、歯科医院に相談しましょう。
再矯正が必要になる
保定装置(リテーナー)を適切に装着していないと、歯並びが元に戻ってしまうことがあります。
少しの後戻りであれば、リテーナーを適切に装着することで元の位置へ戻せる可能性がありますが、大きく後戻りしてしまった場合は再び矯正治療が必要になります。
保定装置(リテーナー)を使用する際の注意点

保定装置(リテーナー)は適切に取り扱わないと、紛失や破損する恐れがあります。
そうなると、保定治療が一時的に中断することとなり、後戻りのリスクが高まります。
飲食の際は取り外す
取り外しできるマウスピースタイプのリテーナーを使用する場合は、飲食や歯磨きの際は取り外しましょう。
リテーナーを装着したまま飲食をすると、歯と保定装置の間に食べものがはさまったままとなり、虫歯や歯周病、口臭の原因となる可能性があります。
硬いものや粘着性のあるものを食べると、変形や破損の恐れもあります。
また、コーヒーや赤ワイン、カレーなど色の濃い飲食物は、着色の原因となる可能性があるため注意が必要です。
リテーナーを取り付けたまま飲めるのは、常温の水のみです。
専用のケースに入れて保管する
保定装置(リテーナー)専用のケースを持ち歩くようにしましょう。
机の上に置いていたり、ティッシュに包んだりすると、破損や紛失の恐れがあります。
リテーナーが変形すると、歯並びに影響を与えてしまう恐れがあるため、専用のケースに入れて保管することが大切です。
清潔な状態を保つ
保定装置(リテーナー)を適切に洗浄しないと、細菌が繁殖する恐れがあります。
最近は虫歯や歯周病、口臭の原因となりますので、適切な方法で洗浄することが大切です。
リテーナーを洗浄する際は、
・常温の水道水で洗う
・毛先がやわらかい歯ブラシを使う
ということがポイントです。
洗浄の際は、熱湯で洗うのはやめてください。
熱湯を使用すると変形することがあります。
また、毛先が硬い歯ブラシで強くこすると、リテーナーを傷つけてしまう可能性があります。
毛先がやわらかいブラシを選んで、優しく丁寧に汚れを落としましょう。
ご自身に合う保定装置(リテーナー)を選ぶ
保定装置(リテーナー)には、固定式と取り外し式の2つの種類があります。
保定期間中に、無理なく装置を装着するためにも、歯並びやライフスタイルに合わせて選びましょう。
定期的にチェックを受ける
保定期間中も、定期的な通院が必要です。
定期検診では、歯並びが元に戻っていないかや、リテーナーに不具合がないかなどを確認します。
また、お口全体を診て、虫歯や歯周病などの症状がないかもチェックします。
定期検診の間隔は、お一人おひとりで異なりますので、ご案内するタイミングでご来院ください。
保定装置(リテーナー)に関することは「東京八重洲キュア矯正歯科」にご相談ください
食事や会話など、日常生活の中で歯は常に動き続けています。
リテーナーを適切に装着していないと、元の歯並びに戻ってしまう可能性が高いため、時間を守って装着しましょう。
リテーナーの装着は、矯正治療を成功させるために重要です。
保定期間中も無理なくリテーナーを装着できるように、お一人おひとりに合わせたアドバイスを行っていますので、どのようなことでもご相談ください。
矯正専門の歯科医院として、患者様のご要望に適した治療法を提案することができます。
また、全国の主要都市にある系列の歯科医院で、転院可能です。
転勤や引っ越し後も治療を継続していただけます。
※東京八重洲キュア歯科治療は公的医療保険適用外の自費(自由)診療となります。
※マウスピース型カスタムメイド歯科矯正装置は、日本では完成薬機法対象外の矯正装置であり、医薬品副作用被害救済制度の対象外となることがあります。





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