投稿日:2024.5.28
ガミースマイルになる人の割合はどの位?
「笑った時に歯ぐきが気になる……。」
「出っ歯で歯ぐきが出ている……。」
通常は1~2ミリ程度歯ぐきが見えている状態が正常範囲ですが、それ以上歯ぐきが見えているとコンプレックスになる場合があります。
歯ぐきが見えすぎる状態に悩んでいる方はアジアの方では少なくありません。
そこで今回は、歯ぐきが見えすぎてしまうガミースマイルの人の割合についてご紹介します。
目次
ガミースマイルって何?
ガミースマイルは、笑った時などに歯ぐきが見え過ぎてしまう状態です。
一般的に3ミリ以上歯ぐきが見えている場合には、ガミースマイルと診断されます。
普段口を閉じている時には、歯ぐきが見えることがないでの、笑う時に抵抗を感じてコンプレックスになることも少なくありません。
歯並びが原因のガミースマイルの場合には、口が閉じにくく、お口の中が乾燥しやすくなります。
そうすると、唾液の働きが弱くなって、細菌が増殖してしまい、むし歯や歯周病のリスクが高くなります。
ガミースマイルは、見た目だけでなく、機能的にもお口の環境が悪くなることがあります。
ガミースマイルになる5つの原因とは
ガミースマイルの原因は1つだけでなく、いくつかの原因が複合的に関係している場合もあります。
ガミースマイルになる5つの原因についてご紹介します。
1 噛み合わせが深すぎる
前歯がきちんと噛み合わず、上の歯が下の歯を覆っている状態を「過蓋咬合(かがいこうごう)」といいます。
噛み合わせは深すぎるので、上の歯が見えすぎてしまい、歯ぐきが目立ってガミースマイルになってしまう場合も。
この歯並びは、噛み合わせの不正ですが、ガタガタしている歯並びではないので、気づかずに放置してしまうことも少なくありません。
しかし、噛み合わせのバランスが崩れており、前歯で噛んでいないことから、奥歯に負担がかかったり、顎に負担がかかったりして、顎関節症になる場合もあります。
見た目だけでなく、お口の健康のためにも早めに改善した方がよい歯並びです。
2 骨格や歯が原因
歯の大きさや長さ、生えている位置は個性があり、一人一人異なります。
日常の生活習慣で少しずつ位置が変わる場合はありますが、大きさや長さは変わりません。
歯の長さが短いと、歯ぐきが見えやすくなるため、ガミースマイルになりやすい傾向になります。
また、歯の生えている位置が低いと歯ぐきが見えやすくなり、結果的にガミースマイルになりやすいといえます。
3 唇が原因
唇の筋力が強い場合には、唇を持ち上げ過ぎることがあります。
唇が上がりやすいと、歯ぐきが見えやすくなってしまうため、ガミースマイルになりやすい傾向になります。
また、唇が薄い方も歯ぐきが見えやすくなるため、ガミースマイルになりやすいでしょう。
4 歯ぐきが過剰に発達している
症例は多くないですが、歯ぐきが発達し過ぎていると、歯ぐきが歯を覆ってしまい、ガミースマイルになる場合があります。
これらの原因は1つだけでなく、いくつかの原因が合わさってガミースマイルになる場合があります。
治療をする前に、何が原因でガミースマイルになっているかを診断してから、治療計画を立てることが大切です。
5 出っ歯の方
日本人の方は、顎が小さい方が多く、歯が生えるスペースが足りないことが少なくありません。
その場合、歯並びがガタガタになってしまったり、出っ歯になったりすることがあります。
出っ歯の方は、唇がめくり上がりやすいので、ガミースマイルになりやすいと考えられています。
ガミースマイルの人の割合
アジアの方は、骨格的に出っ歯になりやすい傾向になります。
先ほどもお話しましたが、歯の大きさに比べて顎の大きさが小さいので、歯並びの不正につながりやすいためです。
上の前歯が出ていたり、噛み合わせが深すぎたりする過蓋咬合の場合にもガミースマイルになりやすく、20代の方では、10%程度の方がガミースマイルといわれています。
男性より女性の方が多い傾向になり、加齢によって少しずつ減少していくといわれています。
これは、口周りに筋力が低下するので、唇がめくれにくくなるためだと考えられています。
ガミースマイルの治療法とは
ガミースマイルを引き起こしている原因によって治療法は異なりますので、お口に合った
治療法を選択することが大切です。
それでは、ガミースマイルの治療法についてご紹介します。
矯正
「出っ歯」や「過蓋咬合」が原因でガミースマイルになっているケースでは、歯並びを改善することで、ガミースマイルが改善するでしょう。
歯の生えている位置が低い場合にも有効です。
お口の状態に応じて、「ワイヤー矯正・表側矯正」「ワイヤー矯正・裏側矯正」「マウスピース矯正」の治療法があります。
ワイヤー矯正・表側矯正
歯の表面にブラケットをつけて、ワイヤーを通して適切な力をかけて歯並びを動かす方法です。
歴史がある方法で、多くの歯並びに対応している矯正方法です。
従来は、金属の装置を使用することが多く、矯正中の見た目が気になってしまうことがありましたが、白や透明の審美ブラケットやホワイトワイヤーを選択できるとうになりました。
ワイヤー矯正・裏側矯正
裏側矯正の大きなメリットは、歯の裏側に矯正装置をつけるため、矯正装置がほとんど見えないことです。
矯正中の装置の見た目が気になって躊躇している方にもおすすめの方法です。
ただし、歯科医師の技術力が必要なので、どの矯正歯科でも対応しているわけではありません。
治療を希望する場合には、裏側矯正も対応しているか確認した方がよいでしょう。
マウスピース矯正
患者さまのお口にぴったり合ったマウスピースを製作して、段階的に形の違うマウスピースに交換することで歯並びを整える方法です。
透明のマウスピースなので、見た目が分かりにくいメリットがあります。
また、取り外しができるので、食事や歯磨きを今まで通り行うことができます。
注射による治療
注射で筋弛緩効果のある製剤を注入して、神経から筋肉に伝わる信号を遮断して筋肉の動きを抑える方法です。
ただし、効果が持続するわけではなく、3~6ヶ月程度といわれています。
効果を持続させるためには、継続的に注射による治療をする必要があります。
上唇粘膜切除術
上唇の筋肉が発達し過ぎている場合に適用になります。
唇の裏側部分と歯ぐきの一部を切除して縫い縮める手術です。
唇が上がりにくくなるので、ガミースマイルの改善が見込めます。
歯冠長延長術
歯ぐきが見える量を減らす方法です。
そのまま、歯ぐきを減らしてしまうと、しみる原因になってしまうので、セラミックの歯と同時に行います。
歯が短い方は歯並びが気になっている方でガミースマイルを改善したい方に適用になる方法です。
ただし、セラミックの歯にするので、歯を削って被せ物にする必要があります。
健康な歯を削ると、歯の寿命を縮めてしまう可能性があるので、治療をする前に検討しましょう。
【まとめ】
ガミースマイルは、日本ははじめとしたアジアの方がなりやすい骨格をしています。
そのため、20代の方で10%程度の方がガミースマイルといわれています。
見た目はもちろん、歯並びの不正が原因でガミースマイルを引き起こしている場合には、
歯並びの改善が必要です。
当院では、患者さまのご希望と歯並びを考慮して、よりよい矯正方法をご提案いたしますので、ガミースマイルが気になる方もお気軽にご相談ください。