投稿日:2025.12.2
ブラケット周りまできれいに!矯正中の歯ブラシ 選びと磨き方のコツ
皆さんこんにちは!
いつも当院のブログをご覧いただきありがとうございます。
矯正治療中は、ワイヤーやブラケットなどの矯正装置の周囲に汚れがたまりやすく、むし歯や歯周病にかかるリスクが高くなります。
矯正装置の周りの汚れを効果的に取り除くためには、いつもの歯ブラシに、「ワンタフトブラシ」「歯間ブラシ」「音波ブラシ」の 3 つのアイテムを追加するのがおすすめです。
ここでは、それぞれのブラシの特徴や使い方について、【東京八重洲キュア矯正歯科】がわかりやすくご紹介します。
矯正装置別の歯磨きのポイントもお伝えしますので、毎日のセルフケアに取り入れましょう。
矯正治療中は「ワンタフト+歯間+音波」ブラシの併用が基本
矯正治療中は、歯ブラシだけでは細かい部分の汚れを取り除くことは困難です。
汚れが溜まりやすい場所ごとに、「ワンタフトブラシ」「歯間ブラシ」「音波ブラシ」を使い分けることで、効率的に磨くことができます。
目次
ワンタフトブラシ

毛束が 1 つの歯ブラシです。
ヘッドが小さく、普通の歯ブラシでは毛先が届きにくいところの清掃に適しています。
ブラケットやワイヤーの周り、歯と歯ぐきとの境目などをピンポイントで磨きたいときに使いましょう。
歯間ブラシ

細長い棒の先に、ナイロンの毛やゴム製の小さなブラシが付いたブラシで、歯と歯のすき間に差し込むようにして使用します。
歯と歯の間に入れて、数回往復させることで、汚れをかきだします。
歯間ケアとしてデンタルフロスを使用する方もいらっしゃいますが、ワイヤーがあるとデンタルフロスを通すことが難しくなるため、歯間ブラシの使用がおすすめです。
歯と歯のすき間にあった大きさのブラシを選びましょう。
音波ブラシ

電動型歯ブラシの一種で、音波振動で面積の広い部分も短時間で効率的に汚れを取り除くことができます。
音波振動によって、口の中に細かい水流が起きて、毛先が触れていない部分の汚れも落とすことが可能です。
やさしく「当てるだけ」で汚れを落とすことができます。
仕上げ磨きに使うのもおすすめです。
このようなブラシを併用することで、汚れの除去率を高めることができます。
特に、就寝中は唾液の分泌量が低下し、細菌が繁殖しやすい環境となるため、就寝前は時間をかけて丁寧に歯を磨くことが大切です。
日中、思うように時間が取れない場合は、歯ブラシとワンタフトブラシで、矯正装置の周囲に汚れを溜めないようにしましょう。
矯正装置別の磨き方のコツ(ワイヤー/マウスピース型矯正装置)
矯正装置には、いくつかの種類があります。
ここでは、ワイヤーとマウスピース型矯正装置の磨き方のコツをお伝えします。
ワイヤー・ブラケット

ワイヤー矯正では、歯の表面にブラケットと呼ばれる小さな四角の装置を取り付けて、ブラケットの溝にワイヤーを通します。
固定式で、矯正治療中は常に装置が取り付けてある状態が続きます。
ブラケットの周囲の汚れを落とす際は、歯ブラシを当てる角度がポイントです。
上から 45 度・下から 45 度を意識し、ブラケットのふちに毛先を入れるイメージで歯ブラシを当てましょう。
歯ブラシで汚れを取り除いた後は、ワンタフトブラシで細かな部分も丁寧に磨きます。
歯と歯の間の三角の部分は、歯間ブラシを使用します。
デンタルフロスをお使いの方は、フロスが通らないところは「フロススレッダー」を使用するとワイヤーの下にフロスを通すことが可能です。
ブリッジの下やワイヤーの下を通すことができる特殊な形状のフロスも発売されています。
マウスピース型矯正装置

マウスピース型矯正装置を使用する矯正治療では、マウスピース型矯正装置を取り外した状態で歯を磨きます。
矯正効果を高めるためにアタッチメントを取り付けている場合は、歯との段差に汚れが溜まりやすいので、ワンタフトブラシを使って丁寧に磨きましょう。
歯だけでなく、マウスピース型矯正装置の洗浄も必要です。
マウスピース型矯正装置はやわらかめのブラシを使って、付着した汚れを取り除きます。
熱湯を使用すると変形する恐れがあるため、ぬるま湯を使いましょう。
歯ブラシの適切な選び方

歯ブラシを選ぶ際は、
・毛の硬さ
・ヘッドの大きさ
・歯ブラシのサイズ
がポイントになります。
歯ブラシは、小さめのヘッドで、毛の硬さは「やわらかめ」や「ふつう」を選ぶのがおすすめです。
ワンタフトブラシは、毛先が細く、コシのあるタイプを選びましょう。
歯間ブラシは、サイズ選びが重要です。
歯と歯のすき間の大きさに合うものを選ぶと、効率よく汚れを落とすことができます。
ブラシが大きすぎると、歯ぐきを傷つけてしまう恐れがあるため注意しましょう。
音波ブラシは、歯ぐきへの負担を防ぐために、圧力がかかりすぎるのを防ぐ機能がついているものを選ぶのがおすすめです。
替えブラシは、毛が密集していてコシがあるものがよいでしょう。
歯磨き粉を選ぶ際は、研磨剤が入っているもので強く磨くと傷つく恐れがあるため、研磨成分の少ない「低研磨」でフッ素が配合されているものがおすすめです。
歯磨きで大切な「5 ステップ」を今日から実践しましょう。
1.うがい
うがいでは、お口の中に残っている食べカスを流す効果があります。
歯磨きの前に、うがいをして食べかすを流しましょう。
2.全体を磨く
歯ブラシを使って、お口全体を磨きます。
歯の表面、裏側、かみ合う面の順番で磨きましょう。
磨く時間は、2〜3 分が目安です。
3.気になる部分を磨く
ワンタフトブラシを使って、矯正装置の周囲など、汚れが溜まりやすい部分を丁寧に磨きます。
4.歯間ブラシですき間を清掃
歯間ブラシを使って、歯と歯の間の汚れを取り除きます。
すき間に合わせて、ブラシを使い分けましょう。
5.音波ブラシで仕上げ
仕上げに音波ブラシを使います。
音波ブラシは軽く当てるだけで、汚れを落とすことができます。
強く押し付けると、歯ぐきを傷つけてしまうので、やさしく当てることがポイントです。
このように、5 つのステップをすべて行うと、合計で 7〜10 分ほど必要となります。
学校や職場など、シーン別の使い分け
歯磨きは、「食べたら磨く」が基本です。
とはいえ、学校や職場では、ご自宅で行うように時間をかけて行うことが難しいこともあるでしょう。
外出先などで、時間がない場合は「うがい」と「ワンタフトブラシを使ったピンポイント磨き」の組み合わせがおすすめです。
ご自宅に戻ってから、特に、就寝前の歯磨きは、しっかりと時間をかけて、5 つのステップをすべてこなして、お口の中を清潔に保ちましょう。
仕上げに「フッ素うがい」をするのも、むし歯予防に効果があります。
誤解している方が多くいらっしゃいますが、力を入れて磨くことが重要ではありません。
力が強すぎると、歯や歯ぐきを傷つける恐れがあります。
歯を磨いた際に痛みを感じるときは、やわらかいブラシを使い、やさしく磨くようにしましょう。
また、水温にもポイントがあります。
冷たい水や熱湯ではなく、ぬるま湯で洗うのがおすすめです。
矯正治療中の歯磨きでよくあるご質問(FAQ)
矯正治療中の歯磨きで、よくある質問にお答えします。
Q1:矯正治療中はデンタルフロスは使えますか?
A:通常のデンタルフロスでは、ワイヤーの下を通すことが難しいため、フロスが通しにくい場所にフロスを通す「フロススレッダー」や、スレッダーやスポンジ、フロスの 3 つの機能が一体化した特殊な形状のデンタルフロスを使用するのがおすすめです。
Q2:歯間ブラシのサイズは?
A:歯間ブラシは、歯と歯のすき間にできるだけ近いものを選びましょう。
サイズが大きすぎると歯ぐきを傷つけることになるため、注意が必要です。
Q3:歯の表面の白い斑点を防ぐには?
A:磨き残しは、歯の表面の白い斑点(ホワイトスポット)の原因となります。
しっかりと歯を磨くことに加え、歯の表面を強化する効果が期待できる「フッ素」を塗布することで予防できます。
Q4:音波ブラシは強く当てればいい?
A:音波ブラシはやさしく当てるだけで、汚れを落とすことができます。
強く押し付けると、歯ぐきに負担となるため、力加減には気を付けましょう。
Q5:子どもでもワンタフトブラシは必要?
A:ヘッドの小さいワンタフトブラシは、お子様の小さな歯を磨くのにも適しています。
特に、奥歯を磨くのに効果がありますので、仕上げ磨きの際に積極的に使用しましょう。
歯ブラシは定期的に買い替えましょう

毛先が開いている歯ブラシを使うと、汚れがしっかり落とせないだけでなく、歯ぐきを痛めることにもなります。
1 ヶ月を目安に、新しい歯ブラシに交換しましょう。
歯を磨く際に出血する場合は、力を抜いてやさしく磨くようにしましょう。
出血が続く場合は、歯科を受診してください。
また、口内炎ができた場合は、患部を刺激しないようにやさしくケアしましょう。
矯正治療中の歯磨きやメンテナンスは「渋谷矯正歯科」にご相談ください。
【東京八重洲キュア矯正歯科】では、お一人おひとりのお口の状態に合わせて、歯科衛生士が磨き方や歯ブラシの選び方をアドバイスします。
ブラシの選び方がわからない場合や、歯磨きの際に出血する場合など、お気軽にご相談ください。






治療ガイド