投稿日：2025.9.26
出っ歯と叢生の矯正はどうやって選べばいい？
治療法の選び方が分からないとお悩みではありませんか？
歯列矯正で出っ歯や叢生など歯並びの問題を解決すると、お口の健康はもちろん全身にもいい影響を与えます。
しかし、歯列矯正は高度な知識と技術が必要な治療であり、適切な方法でなければ余分に負担や費用がかかる場合もあるため、注意しなくてはいけません。
こちらのページでは、出っ歯や叢生に最適な治療法について分かりやすくまとめました。
治療法で迷っている方や種類が分からないという方はぜひご参考ください。
目次
出っ歯と叢生の最適な治療法を決めるポイント
出っ歯と叢生の最適な治療法を決めるには、かならず精密検査を受ける必要があります。
こちらでは大まかなポイントをご紹介しますので、参考程度にご覧ください。
歯のズレ具合
歯列から大幅に歯がズレていたり、歯と歯が重なり合っていたりする場合は、顎骨と歯がアンバランスである可能性が高めです。
食文化の変化によって昔よりも顎骨が小さめで、歯のズレが大きい方が多くなりました。
歯を並べるためのスペースを確保するために、抜歯が必要になるケースも少なくありません。
その場合、歯の高さを維持したまま横に動かすことでスペースをきれいに閉じられるため、難しい動きも問題なくできるワイヤー矯正が最適です。
マウスピース矯正でも抜歯が必要なケースに対応することは可能ですが、一時的にワイヤー矯正と併用する必要があります。
歯の向きの問題
歯が捻転している（捻じれている）場合、向きを正常に戻してから位置を変える必要があります。
歯列全体を覆って動かすマウスピース矯正は、特定の歯のみを動かすのに時間がかかるため、向きの問題がみられるケースではあまりおすすめできません。
ワイヤー矯正は1本1本の歯に装置をつけるため、特定の歯だけを動かすことに長けています。
重度の叢生や計画どおりに治療を終えたい方には、ワイヤー矯正がおすすめです。
歯ぎしりや食いしばりの有無
歯ぎしりや食いしばりが強いと、マウスピース矯正の装置に穴があく可能性があります。
矯正治療中は痛みやかみ合わせのズレによってストレスを感じやすく、歯ぎしりや食いしばりにつながりやすいため注意が必要です。
治療前から歯ぎしりや食いしばりの習慣がある方はさらに強くなる可能性が高く、マウスピース矯正だと装置の作り直しも視野に入れておかなければいけません。
ワイヤー矯正でも歯ぎしりや食いしばりによって装置が脱離する可能性はありますが、マウスピース矯正よりは安心して続けられるでしょう。
審美性の重要度
歯の動かしやすさは1本1本の歯を固定するワイヤー矯正のほうが上ですが、表側矯正では審美性を気にされる方が少なくありません。
審美性を重視する方には、マウスピース矯正やワイヤー矯正の場合だと裏側矯正、ハーフリンガル矯正をおすすめしています。
裏側矯正は、歯の裏面に装置を貼り付けてワイヤーを通す方法で、正面からはほとんど分かりません。
しかし、舌に装置があたることから慣れるまで滑舌が悪くなったり、舌に傷がついたりする場合があります。
ハーフリンガル矯正は、人目につきやすい上顎を裏側矯正でおこない、人目につきにくい下顎を表側矯正でおこなう方法です。
笑ったときに見えるのはほとんど上顎であるため、矯正治療中であることは気づかれにくく、下顎は表面に装置がつくことで発音障害や舌トラブルの心配がありません。
上下裏側矯正でおこなうよりも費用を抑えられるというメリットもあります。
お手入れレベル
固定式のワイヤー矯正は、装置と装置の間に食べ物が詰まりやすいため、治療前よりも細かなお手入れが必要です。
取り外しが可能なマウスピース矯正は、今までどおりのお手入れが可能ですが、装置を装着している間は唾液のもつ「再石灰化促進作用（初期虫歯を自然修復する効果）」や「殺菌作用」など虫歯予防に欠かせない効果が十分に得られません。
ワイヤー矯正と同じように磨き残しには注意が必要です。
食生活
マウスピース矯正は、食事のときに取り外し、つけるときは事前に歯磨きをして清潔にした状態にする必要があります。
食べ物が装置と装置の間に詰まるといった心配はありませんが、1日20時間以上の装着がルールとしてあるため、飲食を長時間楽しむ余裕はあまりないといえます。
1日3回の歯磨きや食事にあてる時間を考えると、1回に使える時間は決して多くはありません。
ワイヤー矯正は、装置と装置の間に食べ物がつまりやすいため、ほかの人と一緒に食事をするときに心配になるという方が多い印象です。
しかし、固定式なため食事時間には制限がありません。
短時間で食事を終えられる方はマウスピース矯正、ゆっくり食事を楽しみたい方はワイヤー矯正が向いているでしょう。
患者様の性格
食事やお手入れのときに取り外したり、はめる前にお口のなかを清潔にするのが大変、またはそれらをする余裕がないと感じる方は、固定式のワイヤー矯正がおすすめです。
「食べ物を噛みちぎってはいけない」「硬めのものを勢いよく噛んではいけない」といった食事制限があると困る、とにかく目立ちにくい治療法がいい、自己管理が得意という方には、取り外し式のマウスピース矯正をおすすめします。
出っ歯や叢生は抜歯をしないと治せない？
抜歯の有無は、顎骨と歯のバランスによって決まります。
親知らずがある場合は、それを抜いて歯列全体を少し後ろに下げるケースもありますが、適用されるとは限りません。
基本的には前から4、5番目の歯が抜歯の対象となります。
抜歯の有無は精密検査後に決まりますので、気になる方はぜひ検査をご検討ください。
原因が「骨格」にある場合は外科手術が必要になることも
歯列矯正は原因が「歯」にある場合にのみ有効です。
出っ歯で顎骨全体が前に出ているなど「骨格」に原因がある場合は、外科手術が必要になります。叢生で骨格に原因があるケースはほとんどありません。
しかし、顎骨の位置が原因でかみ合わせが悪い場合は、どのタイプの歯並びであっても外科手術が必要になることがあります。
伝えられたときに驚かないよう覚えておきましょう。
外科手術が必要かどうかも精密検査後に決定しますので、心配な方は早めにご相談ください。
精密検査の内容について
精密検査では、お顔やお口のなかの写真撮影、型取り、レントゲン検査などをおこないます。
痛みをともなう検査は一つもありませんのでご安心ください。
精密検査はあくまで現状を知るための検査であり、受けたらかならず治療にすすまなければいけないわけではありません。
検査結果やそれをもとに立案した治療計画の内容をお伝えし、同意をいただけたら治療にすすみます。
出っ歯や叢生の治療期間は長い？短い？
出っ歯や叢生の治療期間は程度によって差があり、目安としては1〜3年です。
抜歯が必要なケースでは2〜3年が基本で、外科手術が必要なケースでは目安より長引く可能性があります。
マウスピース矯正は、微調整のための追加装置が必要になるケースが多いため、計画どおりに治療をすすめたい方は比較的スムーズに治療がすすむワイヤー矯正がおすすめです。
出っ歯や叢生を治したいと思ったら当院までご相談を
歯列矯正は、歯並びや患者様の性格、お手入れレベル、外食の頻度などによって適切な治療法が異なります。
出っ歯や叢生を治すことで得られるメリットは、お口のなかだけでなく全身の健康にもいい影響を与えますので、気になっている方は早めに歯科医院へ相談しましょう。
当院では丁寧なカウンセリングと質の高い精密検査で、患者様に最適な治療法を導き出しています。
納得のいく歯列矯正を受けたい方は、お気軽にご相談ください。
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