投稿日:2025.3.11
ハーフリンガル矯正は他の矯正装置と仕上がりに違いはあるの
目次
結論から言うと、ハーフリンガル矯正は他の矯正装置と仕上がりに違いはありません。
しかし、ハーフリンガル矯正は歯科医師の豊富な経験や技術力が必須で、適切な治療ができないと満足のいく歯並びにはなりません。
また、歯並びの状態によってはハーフリンガル矯正が適応でないこともあり、希望していてもできないと診断される可能性があります。
そこで本記事では、ハーフリンガル矯正について詳しく解説します。
また治療費や矯正期間、治療をする際の注意点などについてもあわせて解説。
ハーフリンガル矯正を検討している方はぜひ参考にしてください。
ハーフリンガル矯正の特徴
ハーフリンガル矯正とは上顎は歯の内側に、下顎は表側にブラケットやワイヤー装置を付けて、歯並びを整えていく治療法のことです。
ワイヤーの引っ張る力を利用して、少しずつ歯を動かします。
他にもハーフリンガル矯正は、以下のような特徴があります。
装置が目立ちにくい
ハーフリンガル矯正の場合、上顎は歯の内側に装置を付けるため、外側から装置が見える心配がほとんどありません。また、下顎の場合は表側に装置を固定しますが、装置が下唇で隠れて他人から矯正していることがわかりにくいです。
通常はメタルのブラケットやワイヤーを使用しますが、歯の表側に固定する装置を透明やセラミックのブラケット、ホワイトやゴールドのワイヤーに変更することで、より目立ちにくくできます。
発音への影響がほとんどない
矯正装置によっては、発音に影響がありストレスに感じるケースも少なくありません。
ハーフリンガル矯正の装置は舌の動きを制限しないため、矯正開始後も発音に問題なく会話が可能です。
そのため、接客業や人前で話す機会が多い仕事をしている方におすすめです。
歯磨きの難易度が高い
ハーフリンガル矯正の装置は歯に固定するため、患者自身で取り外しができません。
食事の際には食べかすが溜まりやすく、不快感を感じることも。
また、歯磨きがしにくく時間がかかる傾向です。
事前に歯磨き指導を受け、正しい歯磨き方法を身につけることで矯正中の虫歯や歯周病といったトラブルを防げます。
口内炎ができやすい
歯に固定した装置が粘膜に当たって、口内炎ができることがあります。
特に矯正開始頃は、唇の内側や頬の粘膜などに傷ができやすいでしょう。
装置が当たって痛む場合は、ワックスと呼ばれる粘土のようなものをブラケットやワイヤーに付けて、傷口と装置の当たりを緩和させます。
矯正治療が進むに連れ、粘膜は装置のある状態に慣れて口内炎ができにくい傾向です。
ハーフリンガル矯正が適応できる歯並び
ハーフリンガル矯正はワイヤー矯正のひとつで、幅広い歯並びに対応できるのが魅力です。
特に下記の歯並びでは、ハーフリンガル矯正が可能です。
- 上顎前突(じょうがくぜんとつ):いわゆる出っ歯の状態。上の前歯が下の前歯より前に突き出ている。
- 上下顎前突(じょうかがくぜんとつ):上下の歯が前に突出している状態。
- 過蓋咬合(かがいこうごう):上の前歯が下の前歯を覆っていて、噛み合わせが深い状態のこと。
- 開咬(かいこう):噛んだ時に上下の前歯の間に大きく隙間がある状態。
- 叢生(そうせい):歯がさまざまな方向に生えている状態。八重歯やガタガタな歯並びのこと。
上記の他にも、どれかひとつの状態に当てはまるのではなく、上顎前突と叢生の歯並び状態が混合しているといったケースも少なくありません。
歯並びの症状の程度や診断結果などによって、ハーフリンガル矯正の可否を適切に判断します。
ハーフリンガル矯正の治療期間と費用
矯正治療は大きく分けて、全体矯正と部分矯正があります。
全体矯正は、奥歯を含めた歯を動かして歯並びを整える治療です。
いっぽう、部分矯正は、気になる歯だけを動かして歯並びをキレイにします。
歯を動かす範囲が異なるため、治療期間も以下のように違いがあります。
- 全体矯正:1年〜3年
- 部分矯正:5ヶ月〜1年半
なお、当院ではハーフリンガル矯正での部分矯正は実施しておりません。
当院では、裏側矯正(舌側矯正)で部分矯正を行っています。
またハーフリンガル矯正の費用相場は、900,000円〜1,400,000円が一般的です。
参考までに当院のハーフリンガル矯正の費用は1,287,000円(税込)になります。
当院のハーフリンガル矯正について興味のある方は、こちらのページもあわせてご覧ください。
https://tokyo-cure.jp/ortho/halflingual/
ハーフリンガル矯正を選ぶ際の注意点
ハーフリンガル矯正を選ぶ際には、以下の内容を理解したうえで治療に挑みましょう。
装置が目立つことがある
下顎に付けた装置は、下唇で隠れて外側から見えることがほとんどありませんが、大きく笑う、「イー」と唇を横に動かす場合には装置が目立つことがあります。
装置が治療中に外れることがある
噛む力はとても強く、場合によっては数十キロの力が歯にかかることも。
そのため、矯正中に過度な力が歯にかかると、固定しているブラケットが外れることがあります。
ただ、近年では歯科材料も進化し接着剤の質が向上しているため、ブラケットが外れにくい傾向です。当院では耐久性に優れ、歯へのダメージが少ない接着剤を使用しています。
矯正用アンカースクリューを併用する可能性
ハーフリンガル矯正は幅広い症例に対応できますが、最終的な歯並びの状態や結婚式に向けての期間短縮などの理由から、矯正用アンカースクリューを使用するケースも少なくありません。
矯正用アンカースクリューとは、小さなネジのこと。顎の骨に埋めて歯を引っ張る時の固定源にすることで、効率的に歯を移動できます。
また矯正用アンカースクリューを使用することで、奥歯を容易に動かせる、歯を動かす可動域の幅が広がるため、理想的な歯並びに仕上げられます。
なお、当院の矯正用アンカースクリューを使用した治療について詳しく知りたい方は、こちらのページもあわせて確認してください。
https://tokyo-cure.jp/ortho/implant/
治療できる歯科医院が限定される
ハーフリンガル矯正は、治療できる歯科医院が限定されます。
歯の内側は、表側に比べて暗く狭いため、施術がしにくいこと。
表側矯正とは違い、内側は歯にかかる力の方向性にズレが生じると、正確に歯が動かないこと。
適切なプランニングや技術経験が必須といった理由から、全ての歯科医院で可能な治療法ではありません。
当院では、裏側矯正を専門とした高度な技術と豊富な治療経験を持つ歯科医師が担当しているため、ハーフリンガル矯正が可能なのです。
保定期間がある
矯正治療は、装置が外れたら終了ではありません。
矯正完了後は、保定期間が必須です。
保定期間とは歯を固定する装置リテーナー(保定装置)を装着して、歯並びを安定させる時期のことです。
リテーナーの装着期間は、矯正期間と同じ期間になることが一般的。特に、矯正完了後3〜4ヶ月は歯が不安定で、元に戻りやすい時期です。
キレイな歯並びを維持するためにもリテーナーを装着し、担当医から指示された時間は守りましょう。
なお、リテーナーの使用時間等について詳細を知りたい方は、こちらのページもチェックしましょう。
まとめ
ハーフリンガル矯正は他の矯正装置と比べて、最終的な歯並びの仕上がりに違いはありません。ハーフリンガル矯正は矯正中の見た目を考慮しながら、幅広い歯並びに対応できる治療法です。
そのため矯正中は人目をあまり気にせず、理想的な歯並びを手に入れることが可能です。ただ、ハーフリンガル矯正を取り扱っている歯科医院は限られ、豊富な経験や確かな技術力が矯正治療の成功には重要となります。
当院では、デジタルを駆使して精度の高い装置を使用でき、美しい歯並びに仕上げます。
まずは、お気軽にご相談ください。一緒に理想とする歯並びを作っていきましょう。
無料カウンセリングの予約はこちらから→https://plus.dentamap.jp/apl/netuser/?id=4491&_gaid=1994741045.1630053885