投稿日:2024.7.9
受け口で虫歯治療が難しくなることがあ る?
目次
受け口と虫歯治療についてご存じでしょうか?
「受け口だと虫歯になりやすい?治療も難しくなるの?」
「受け口は矯正した方が良い?」
受け口(反対咬合)は、見た目だけでなく噛み合わせや口腔内の健康にも影響を及ぼします。
特に、受け口の人は虫歯治療が難しくなることがあります。
本記事では、受け口が虫歯治療にどのような影響を与えるのか、またその対策や治療方法につ
いて詳しく解説していきます。
受け口とは?
受け口とは、上あごの前歯が下あごの前歯の後ろに位置する状態で、反対咬合や下顎前突(かが
くぜんとつ)とも呼ばれます。受け口は遺伝的要因や発育時の環境要因など、さまざまな理由で
起こります。この状態は、美容的な問題だけではありません。噛み合わせの不具合や発音障害
など、機能的な問題も引き起こすことがあります。
受け口と虫歯の関係
受け口が虫歯治療にどのように影響するのか、まず受け口が口の中へどのような影響を与える
のかを理解しておきましょう。
1. 噛み合わせの不均衡
受け口では、上あごと下あごの噛み合わせが正常でないため、食べ物を効果的に噛むことが難
しくなります。噛み合わせの不均衡は、歯の一部に過剰な力がかかる原因となり、その部分の
歯がすり減ったり欠けたりしてしまいます。この状態が進むと、虫歯のリスクが高まる可能性
があります。
2. 清掃の難しさ
受け口の人は、歯ブラシが届きにくい部分が増え、口腔内の清掃が難しくなることがあります
。特に、前歯の裏側や奥歯の間など、ブラシが届きにくい部分に歯垢・プラークが溜まりやす
くなります。これが虫歯の原因となるのです。
3. 唾液の分泌
噛み合わせが正常でないと、唾液の分泌が不十分になることがあります。唾液は口腔内の洗浄
や食べかすの除去、虫歯菌の抑制に重要な役割を果たします。唾液が十分に分泌されないと、
虫歯のリスクが高まるのです。
4. 歯の重なり
受け口では、歯が重なり合うことが多く、これが虫歯リスクを高める要因となります。
歯が重なっている部分は歯ブラシが届きにくく、虫歯が発生しやすくなります。
受け口の虫歯治療の難しさ
受け口が虫歯治療に与える影響について、具体的な治療の難しさを以下に説明していき
ます。
1. アクセスの難しさ
受け口の人の歯並びは複雑で、特定の歯にアクセスすることが難しい場合があります。
特に、前歯の裏側や奥歯の間は、治療器具が届きにくいため、虫歯治療が困難になりま
す。
2. 視界の制限
歯科医師が虫歯治療を行う際、歯の状態を視認することが重要です。受け口の場合、歯が重な
り合っていたり、前歯が後方に位置していたりするため、視界が制限されることがあります。
これにより、正確な治療が難しくなります。
3. 治療器具の操作
受け口では、治療器具の操作が制限されることがあります。特に、細かい器具を使用する際は
歯の位置や噛み合わせの影響で、器具が正確に操作できないことがあります。これが治療の精
度に影響を与えるのです。
4.被せ物の装着
受け口の人は歯の被せ物、インプラントなどの人工歯を装着する場合に噛み合わせを考
慮した設計が必要です。受け口特有の噛み合わせの問題を解決するために、被せ物のデ
ザインや装着方法が通常と異なることがあります。
受け口の虫歯治療の対策
受け口が虫歯治療を難しくする要因を理解した上で、どのような対策が有効かを見ていきまし
ょう。
1. 定期的な歯科検診
受け口の人は、定期的に歯科検診を受けることが重要です。定期的な検診により、虫歯やその
他の口腔内の問題を早期に発見し、適切な治療を受けることができます。
2. 専門的なクリーニング
受け口の人は、歯科医院での専門的なクリーニングを定期的に受けることが推奨されます。専
門的なクリーニングでは、日常のブラッシングでは届かない部分の歯垢・プラークを除去でき
ます。
3. フッ素塗布
フッ素は虫歯予防に効果的です。受け口の人は、定期的にフッ素塗布を受けると良いでしょう
。歯のエナメル質を強化し、虫歯リスクを低減することができます。
4. 矯正治療
受け口自体を矯正治療で改善させることは、とても良い対策の一つです。矯正治療を行うこと
で、噛み合わせを正常にし、虫歯リスクを低減させることができます。矯正治療には、ワイヤ
ー矯正やマウスピース矯正、外科的矯正などがあり、個人の状態に合わせた治療法が選択可能
です。
5. ホームケアの強化
受け口の人は、日常のホームケアを強化することも重要です。歯ブラシの選び方や使い方、デ
ンタルフロスや歯間ブラシの使用など、効果的なケア方法を歯科医師や歯科衛生士と相談し、
実践することが大切となります。
受け口を直した方が良い理由
受け口を改善することには多くのメリットがあります。以下に、受け口を直すことが推
奨される理由をみていきましょう。
1. 見た目の改善
受け口を改善することで、笑顔や顔のバランスが整い、見た目が良くなります。これにより、
自己肯定感も高まり、自信を持って人前で話すことができるようになるでしょう。
2. 噛み合わせの改善
正常な噛み合わせを得ることで、食べ物を効果的に噛むことができ、消化機能が向上します。
これにより、栄養の吸収が良くなり、全身の健康状態の改善も期待できるでしょう。
3. 虫歯や歯周病のリスク低減
受け口を矯正することで、歯並びが整い、歯ブラシが届きにくい部分が減少します。これによ
り、虫歯や歯周病のリスクが大幅に低減されて口腔内の健康維持が可能です。
4. 発音の改善
受け口を直すことで、特定の音を正確に発音できるようになるでしょう。そのためコミュニケ
ーションも円滑になり、日常生活や仕事においても良い影響を与えます。
5. 顎関節症の予防
受け口を矯正することで、顎関節にかかる負担が軽減され、顎関節症の予防にもつながるでし
ょう。顎関節症は、顎の痛みや開閉の制限など生活の質を低下させる問題を引き起こすことが
あるのです。
受け口の治療方法
受け口を改善するためには、以下のような治療方法があります。
1. 矯正治療
矯正治療は、受け口を改善するための一般的な方法です。以下に主要な矯正治療の方法を紹介
します。
● ワイヤー矯正:金属やセラミックのブラケットとワイヤーを使用して歯を移動させます
。治療期間は1年半から3年程度です。
● マウスピース矯正:透明なマウスピースを使用して歯を移動させます。目立たず取り外
しが可能で、治療期間は1年から2年程度です。
2. 補綴治療 (被せ物などでの治療)
受け口の状態によっては、補綴治療が適用されることがあります。クラウンやブリッジ
などの被せ物やインプラントを使用して、歯の形や噛み合わせを改善する方法です。
3. 外科的矯正(顎の手術)
重度の受け口の場合、顎の位置を改善するために外科的矯正が必要になることがあります。こ
れは顎の骨を切り、正しい位置に再配置する手術で、噛み合わせを改善します。通常、ワイヤ
ー矯正と組み合わせて行われ、他の方法では効果がない場合に選択されることが多いです。
まとめ
受け口は見た目だけでなく、口腔内や全身の健康にも影響を与えることがあります。特に、虫
歯治療が難しくなることもあり、その対策として定期的な歯科検診や専門的なクリーニング、
フッ素塗布、矯正治療などが有効です。
受け口の状態を改善し、美しい笑顔と健康な口腔内を手に入れるためには、適切な治療と日常
のケアが重要です。さらに、受け口の改善は心理的な効果も大きく、自己肯定感や対人関係の
向上にも繋がります。日々の生活で笑顔に自信を持ち、心身ともに健康な生活を送るために、
受け口の治療を積極的に検討する価値があります。専門の歯科医師に相談して、自分に合った
最適な治療法を見つけ、健康な生活を送りましょう。
矯正をお考えの方は是非当院の無料カウンセリングにお越しください!
東京八重洲キュア矯正歯科の無料カウンセリングのご予約はこちら↓
https://plus.dentamap.jp/apl/netuser/?id=4491