投稿日:2025.6.13
裏側矯正(舌側矯正)はどれくらい痛い?
「裏側矯正って、やっぱり痛いの?」
目立たない矯正方法として人気の裏側矯正(舌側矯正)ですが、実際に治療を受けた方がどれくらいの痛みを感じるのか、表側矯正と比べてどうなのか、どんな時に痛みを感じやすいのか、痛みを和らげる方法はあるのか、気になりますよね。
そこで本記事では、「裏側矯正はどれくらい痛い?」について解説します。
目次 [hide]
裏側矯正(舌側矯正)で感じる痛み
裏側矯正(舌側矯正)は、装置が外から見えないというメリットがありますが、歯に装置が付くため、痛みや違和感を感じることがあります。装置が舌に触れる感覚や、歯が移動する
際の圧迫感など、その感覚は様々です。
痛みの感じ方には個人差が大きいものの、どのようなことが起こりうるかを知っておくと、心の準備がしやすくなるでしょう。
歯が動く痛み
矯正治療は、歯に力を加えて動かすため、痛みを感じることがあります。これは裏側矯正(舌側矯正)に限らず、矯正治療全般で起こりうるものです。
歯が動く際には、歯を支える骨が作り変えられるため、「圧迫されるような感じ」や「ジンジンするような鈍い痛み」として感じられます。
患者様の中には運動後の筋肉痛に似ている、と表現される方もいらっしゃいます。
この痛みは、装置を付けた直後や調整を行ってから2〜3日がピークとなることが多く、その後に和らいでいくのが一般的です。
装置が当たる痛み
裏側矯正(舌側矯正)の大きな特徴は、装置が常に舌の近くにあることです。そのため、治療開始当初は、装置が舌や口の中の粘膜に当たってしまい、痛みや口内炎、傷ができることがあります。
舌はとても敏感な部分なので、慣れるまでは違和感が強く出やすいかもしれません。
食事中の痛み
食事中に痛みを感じることもあります。 歯が動いている最中に噛む力が加わることで、痛みを感じやすくなります。
また、装置が当たってできた口内炎や傷に、食べ物が触れてしまうことも。
痛みが強い時期は、ナッツ、せんべいなどや、繊維質が多くて装置に挟まりやすいものは避けるのが無難です。
おかゆやスープ、ヨーグルト、細かく切ったうどんなど、あまり噛まなくても食べられるものや、柔らかい食事がおすすめです。
また、口内炎がある場合は、辛いものや酸っぱいものなど、刺激の強い食べ物はしみることがあるので注意しましょう。
裏側矯正(舌側矯正)はどれくらい痛い?
裏側矯正(舌側矯正)をご検討中の方にとって、治療中の痛みは気になる点の一つかと思います。
歯が動く際には、骨の中で歯を支える組織(歯根膜)が伸び縮みするため、ある程度の痛みを感じることがあります。
一般的に、矯正装置を初めて装着した直後や、ワイヤーなどを調整した後の2~3日間は、痛みを強く感じやすい時期です。痛み方は、「歯が浮くような鈍い痛み」や「ものを噛んだ
時に響くような痛み」などと表現されることが多くあります。
また、装置が舌や口の粘膜に当たって、口内炎ができてしまうケースも見られます。
ただし、痛みの感じ方や強さには個人差が大きく、「裏側矯正だから特別に痛い」とは一概には言えません。
その方の歯並びの状態や、痛みの感じやすさによっても異なります。
裏側矯正(舌側矯正)の痛みを乗り越える対処法
裏側矯正(舌側矯正)の痛みを少しでも和らげ、快適に治療を進めるための具体的な対処法を6つご紹介します。
鎮痛剤を活用する
痛みが強く、日常生活に支障が出そうな場合は、我慢せずに痛み止めを服用するのも一つの方法です。
市販薬もありますが、薬の種類によっては歯の動きに影響する可能性も考えられるため、まずは歯科医師に相談し、指示に従うことをおすすめします。
柔らかい食事を心がける
調整後など、痛みが強く出やすい時期には、食事内容を工夫しましょう。
おかゆやスープ、リゾット、うどん、豆腐、茶わん蒸し、ヨーグルト、ゼリーなど、あまり噛まなくても食べ
られる柔らかいものを選ぶと歯への負担を減らせます。
口内炎のケアを行う
装置が当たって口内炎ができてしまった場合は、刺激を避けることが大切です。
市販の口内炎用の軟膏を塗布したり、刺激の少ないうがい薬で口の中を清潔に保ったりすることが効果的です。
症状がひどい場合は、歯科医院で相談すると、レーザー治療などの選択肢もあります。
矯正用ワックスを使用する
装置のブラケットやワイヤーの端が舌や粘膜に当たって痛む場合、歯科医院で受け取るか購入できる「矯正用ワックス」が役に立ちます。
ワックスを小さく丸めて、気になる装置の部分に貼り付けると、粘膜への直接的な刺激を和らげることができます。
痛む部分を冷やす
歯が動くことによるズキズキとした痛みには、冷たい飲み物を飲んだり、口の中に氷を含んだりして、一時的に感覚を和らげる方法もあります。
ただし、直接氷を長時間当て続けるなど、過度に冷やすことは避けてください。
歯科医師に相談する
痛みが何日も続いたり、鎮痛剤を飲んでも治まらなかったり、我慢できないほど強い痛みを感じたりした場合は、決して無理をせず、かかりつけの歯科医師に相談してください。
装置に問題がある可能性や、調整によって痛みを軽減できる場合があります。
すぐに歯科医院に相談すべき痛み
中には注意が必要な「痛みのサイン」もあります。以下のような症状が見られる場合は、我慢したり自己判断したりせず、できるだけ早くかかりつけの歯科医院へ連絡し、相談しましょう。
我慢できないほどの強い痛み
鎮痛剤を服用しても効果が見られない、夜も眠れないほどの激しい痛みがある場合は、何かトラブルが起きている可能性があります。
矯正装置が強く当たりすぎている、あるいは別の原因があるかもしれません。
痛みが長期間続く場合
矯正の痛みは、通常、数日から1週間程度で落ち着く傾向にあります。もし痛みが2週間以上経っても改善しない、一度治まった痛みがぶり返してくるような場合は、歯科医師の診察を受けることをおすすめします。
歯茎の著しい腫れや出血
矯正中は歯磨きがしにくくなるため、歯茎に炎症が起きやすくなります。しかし、歯茎が異常に赤く腫れたり、歯磨きのたびにひどく出血したりする場合は、歯周病が進行しているサインかもしれません。
放置すると歯や歯茎の健康に悪影響を及ぼす可能性があるため、早めに相談しましょう。
神経に響くような痛み
全体的な鈍痛ではなく、一部の歯だけに強い痛みを感じたり、ズキンと神経に響くような鋭い痛みがあったりする場合は、虫歯や歯髄炎など、矯正治療とは別の問題が隠れていることも考えられます。
発熱や顔の腫れを伴う痛み
歯や歯茎の痛みに加えて、熱が出たり、顔(頬や顎)が腫れてきたりした場合は、細菌感染などを起こしている可能性があります。
このような場合は、速やかに医療機関(まずは歯科医院)を受診してください。
装置の破損やワイヤーの突出
硬いものを食べた時などに、装置の一部が外れたり、ワイヤーが折れたり、あるいはワイヤーの端が伸びてきて頬や舌に突き刺さったりすることがあります。
ご自身で無理に直そうとせず、すぐに歯科医院へ連絡してください。放置すると口の中を傷つけるだけでなく、治療計画にも影響が出る場合があります。
まとめ
裏側矯正(舌側矯正)では、歯が動く際の痛みや、装置が舌に当たることで生じる痛みなど、いくつかの種類の痛みを感じることがあります。
痛みには、鎮痛剤の使用、食事の工夫、矯正用ワックスの活用など、様々な対処法があります。
痛みの感じ方には個人差がありますが、適切な対策をすることで不快感を抑えながら治療を進めることが可能です。
もし、我慢できないほどの痛みや長引く痛みを感じた場合は、自己判断せずに歯科医師に相談することが大切です。
東京八重洲キュア矯正歯科では、矯正相談を随時行っております。
裏側矯正(舌側矯正)が気になる場合は、お気軽にご相談ください。