投稿日:2022.12.13
顎の梅干しシワ、矯正治療で治しませんか?
目次
東京八重洲キュア矯正歯科です。
いつも当院のブログをご覧頂き、ありがとうございます。
顎にできる梅干しのようなシワ、気になる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
梅干しシワは年齢を重ねると、皮膚のハリや弾力が失われることで生じることがあります。しかし、加齢でできることは少なく、多くの場合、顔の骨格や歯並びが影響しています。そこで今回は「顎の梅干しシワ、矯正治療で治しませんか?」をテーマに、原因やできやすい歯並び、治療方法などについて紹介します。
梅干しシワとは?
口を閉じたときに顎にできる梅干しのようなシワのことです。梅干しシワは、下顎の中央に位置している筋肉「オトガイ筋」が緊張することによって現れます。オトガイ筋は口を閉じるときに下顎を持ち上げる働きがあり、力を入れると顎にシワができます。
そのため、口が閉じにくい状態だと自然にオトガイ筋に力が入り、より目立ってしまうのです。
顎に梅干しシワができる3つの原因
では、なぜ口が閉じにくくなるのでしょうか。その原因について紹介します。
①口ゴボ
口ゴボとは、口元が突出した状態のことを指します。美しい横顔の基準として用いられているEライン(鼻の先端と顎の先端を結んだ線)よりも、口元が大きく突き出ていることが多いです。また、唇と鼻の高さが同じ位置にある場合も、口ゴボとして分類されることがあります。
口ゴボの人は口を閉じにくい傾向があり、上下の唇を重ねる際は、下唇を大きく持ち上げる必要があります。このため、オトガイ筋に過剰な力がかかり、緊張が生じてしまいます。その結果、顎に梅干しシワができてしまうのです。
②下顎の後退
下顎が上顎よりも小さく後退している場合、上顎の前歯と下顎の前歯の位置に違いが生じます。この違いが大きくなると口を閉じる際に下唇を大きく持ち上げなければなりません。そのため、オトガイ筋が過度に働き、梅干しシワが生じます。
③前歯の噛み合わせ不良
前歯の噛み合わせに問題があると、梅干しシワを引き起こすことがあります。たとえば、奥歯は噛み合っていても、前歯が噛み合わない「開咬(かいこう)」の状態は、口が閉じにくいためオトガイ筋が緊張しやすくなります。
また、奥歯の噛み合わせが高い場合は、下顎が下に位置し、顔の下半分が長くなりがちです。それにより、上下の唇の距離が長くなり、口を閉じるために下唇を大きく持ち上げなければなりません。その結果、オトガイ筋に過度な緊張が起こり、顎の梅干しシワにつながってしまうのです。
梅干しシワができやすい歯並び
梅干しシワは歯並びと噛み合わせが悪いことによってできることがあります。特に以下のような歯並びは口が閉じにくく、下顎に力が入りやすいです。
出っ歯
出っ歯は前歯が前方に突出している状態のことです。前歯が出ていることから、口を閉じようとしても歯が邪魔になって、下顎に力を入れないと下唇が上唇まで持ち上げられません。そのため、自然にオトガイ筋に力が入りやすく、梅干しシワができやすい傾向にあります。また、口が閉じにくいような出っ歯は、口ゴボの原因にもなります。
開咬
開咬は奥歯で噛んでも前歯にすき間ができる状態のことです。噛み合わせに高さが出てしまうことから、口が閉じにくく梅干しシワができやすい傾向にあります。
また、開咬は奥歯に過度な負担がかかるため、歯の寿命を低下させてしまう可能性があります。
梅干しシワを放置するリスク
梅干しシワがあると口が閉じづらくなり、結果として口呼吸を引き起こすことがあります。口呼吸が続くと、お口の中が常に乾燥した状態になり、唾液の分泌が減少します。
唾液には、食べかすを洗い流す役割や細菌の蕃殖を抑える機能を果たしているため、唾液が少なくなるとお口の中の環境が悪化し、虫歯や歯周病などのリスクが高まってしまうのです。
顎にできた梅干しシワは自力で治せる?
歯並びや骨格に問題がなく、表情の癖による梅干しシワは、お顔のマッサージやストレッチでオトガイ筋の緊張をほぐすとスッキリすることがあります。
しかし、歯並びや骨格が関係し、オトガイ筋に過度な力がかかっている場合は、自力での改善は根本的には不可能です。
自分の梅干しシワが何によって引き起こされているかは、歯科医師による診査・診断が必要です。
梅干しシワを治す3つの方法とは?
歯並びや骨格の影響によりできる梅干しシワは、どうやって治せばいいのでしょうか?医療の観点でおすすめの方法は、以下の3つあります。
①歯科での矯正治療
顎の梅干しシワの原因が出っ歯や開咬など、歯並びや噛み合わせに問題がある場合は、歯科矯正で改善が見込めます。
歯科矯正には主に以下の種類があります。
ワイヤー矯正
歯にブラケットとワイヤーを取り付けて歯を動かしていく矯正方法です。出っ歯や開咬など梅干しシワの原因となる歯並びはもちろんのこと、さまざまな症例に対応します。
マウスピース矯正
自分で取り外しができるマウスピースを1日20時間以上、2週間ごとに交換しながら歯を動かす矯正方法です。軽度~中度の症例に適しています。
歯科矯正のメリット
- 歯並びと噛み合わせがキレイに整う
- 口が閉じやすくなり、梅干しシワができにくくなる
- 口元のバランスが整う
歯科矯正のデメリット
- 全体矯正の場合1年半~2年半と長くなる
- 自由診療のため、費用は高額
②顎の外科手術
顎が突き出ている、後退している、左右に大きくずれているなどは、矯正治療だけでは対応が難しいケースがあります。この場合は、顎の骨の位置を調整する外科手術が最適になることがあります。
外科手術による治療は、矯正治療よりも短期間で理想に近い形にすることが可能です。ただし、この方法は入院が必要になるため、時間や費用、精神的な負担が大きくなります。手術自体もハードルが高いため、歯科医師とよく相談し、慎重に検討することが重要です。
顎の外科手術のメリット
- 梅干しシワの原因を根本的に解決できる
- 歯列矯正と比較すると短期間で治せる可能性がある
- 口元の大きな変化が期待できる
顎の外科矯正のデメリット
- 入院が必要になる
- ダウンタイムが必要
- 費用が高額になる
③ボトックス注射
ボトックス注射(ボツリヌストキシン製剤)は、ボツリヌス菌から抽出したタンパク質を注入する治療方法です。筋肉の緊張をやわらげる効果があります。
歯並びや骨格が関わっていない梅干しシワに対しても効果が期待できます。また、歯ぎしりや食いしばり、エラ張りがある人もボトックス注射で改善が可能です。ただし、ボトックス注射の効果は一時的なものであるため、効果が切れるタイミングで再度ボトックス注射を打つ必要があります。
ボトックス注射のメリット
- 手軽にできる
- 施術時間が短い
- ダウンタイムがほとんどない
ボトックス注射のデメリット
- 効果は永久的ではないため、定期的に打つ必要がある
- アレルギー反応が起きることがある
- 妊活中や妊娠中は打てない
まとめ
梅干しシワの原因はさまざまで、それに応じたアプローチの方法も多岐にわたります。歯並びや噛み合わせが問題で梅干しシワができる場合は、歯列矯正で改善が見込めます。実際に、歯並びが原因かどうか、歯科医師の判断も必要になりますが、改善できる可能性はとても高いです。当院では、その方に一番合った治療方法を提案しています。無料カウンセリングを行っていますので、お気軽にご相談ください。