投稿日:2024.3.8
甘く見ると怖い口呼吸!噛み合わせを狂わせる原因に
みなさん、こんにちは。
東京八重洲キュア矯正歯科です。
歯並びがよい方は、「これからも変わりなく過ごせる」と安心していませんか?
じつは、歯並びや噛み合わせは思いもよらぬ癖で変化することがあります。
今回は、噛み合わせを狂わせる原因となる「口呼吸」について、口呼吸のデメリットや治し方などを解説します。
口呼吸って何?
まずは、口呼吸の特徴を知り、口呼吸か自己チェックしてみましょう。
口呼吸の特徴
口呼吸とは、「お口をポカン」と開けて過ごしている状態をいいます。
通常は、お口ではなく鼻で呼吸します。
お口をしっかり閉じた状態であれば、唇も閉じられるため自然に鼻呼吸になります。
しかし、お口をしっかり閉じられないと唇は開いた状態になり、口呼吸になります。
口呼吸はお口から空気を吸い込み、吐き出すため歯並びや噛み合わせだけではなく、身体にも悪影響を及ぼすため早めに改善することが大切です。
口呼吸のチェック
次に、口呼吸かどうかをチェックしてみましょう。
口呼吸なのか自分では気付きにくいものです。
以下に当てはまるかチェックしてみましょう。
・テレビを見ているときにお口を開けている
・ソファに座っているときにお口を開けている
・写真を見返すとお口を開けていることが多い
・朝起きると喉が渇いている
・唇が乾燥している
などの状態が当てはまる方は、口呼吸の可能性が高いです。
口呼吸をしている方は、その状態が普通なのでなかなか気付くことはできません。
特にお子さんの場合は早めに改善することで、癖付くことが少なくなります。
そのため、お子さんがリラックスしているときによく観察してみましょう。
口呼吸のデメリット
ここからは、口呼吸のデメリットを解説します。
歯並びが乱れる
口呼吸の方はそうでない方にくらべて歯並びが悪くなる傾向があります。
歯並びは、遺伝で決められていると思われがちですが、癖によっても左右されます。
歯並びを悪くするリスクのある癖のひとつでもある口呼吸は、お口周りの筋力を保つことが難しくなり、歯並びに悪影響を及ぼすのです。
お口をポカンと開けていると、唇の筋力を使わなくなり、唇で前歯を抑える力が低下します。
常にお口を開けている状態が続くと、前歯は前方に傾斜したり、移動したりして「出っ歯」や「受け口」になることがあるのです。
噛み合わせが狂う
口呼吸の方は、歯並びが悪くなる傾向があり、「出っ歯」や「受け口」になると噛み合わせまで狂うリスクがあります。
出っ歯や受け口になると、前歯の噛み合わせが狂うため、しっかり食べものを噛み切ることが難しくなります。
そればかりか、前歯が前方に動いたことで奥歯も徐々に前方に移動することがあります。
その結果、全体的に噛み合わせが乱れる可能性がありますので、口呼吸は放置せずに早めに改善しましょう。
舌の位置が変わる
口呼吸になると、お口周りの筋力が乱れます。
唇の筋力が低下するだけではなく、舌や頬の筋力も低下することがあるのです。
お口を開けていると、舌を正しい位置にキープすることが難しくなります。
通常、舌の先は前歯の裏にある「スポットポジション」という膨らみのある部分に位置します。
そして、舌全体は上の顎に吸着しているのが正しい舌の位置といわれています。
しかし、お口を開けてみると舌先をスポットポジションに固定しておくことは難しく、下方に落ちますよね。
お口を開けている状態が長い方は、舌が下方に落ちている状態が楽なので、舌の筋力を使わなくなります。
そうなると、舌で下の歯を押してしまい、歯並びや噛み合わせが乱れて悪循環になるのです。
睡眠の質が低下する
口呼吸になると、睡眠の質が低下するといわれています。
お口を開けた状態で寝ると、舌の根元が喉の奥に落ちやすくなり、いびきにつながることがあるからです。
眠っている間は、お口周りの筋肉がゆるむため、どんな方でも口呼吸になりやすい傾向にあります。
歯並びが悪い方や舌の癖がある方はより口呼吸になるリスクがあり、睡眠の質が低下しているかもしれませんね。
歯列矯正の後戻りが引き起る
口呼吸により歯並びや噛み合わせが悪くなった方は、歯列矯正により改善をすることがあるでしょう。
もちろん、歯列矯正を行えば歯並びや噛み合わせは整います。
しかし、歯並びや噛み合わせが悪くなった原因である口呼吸を改善しない限りは、元の悪い歯並びに後戻りしてしまうリスクがあるのです。
また、歯列矯正中も計画通りに歯が動かずに治療が遅れることもあります。
顔の見た目が変化する
口呼吸を放置すると、お口周りの筋力が低下するためほうれい線やシワができることがあります。
口呼吸が続くと顔の見た目が変化することがありますので、お口周りの筋力を整えるトレ
ーニングを行うとよいです。
口呼吸の治し方
口呼吸は放置しておいても自然に改善することはほとんどありません。
以下のような方法で口呼吸は改善が望めますので、早めに開始しましょう。
意識する
口呼吸なのかどうかを自分で理解する必要があります。
そのため、家族に口呼吸かどうかを聞いてみるのもよいでしょう。
癖は自分では気付きにくいため、第三者の目で確認してもらうと発見しやすいです。
口呼吸と気付いたら、意識して唇を閉じるようにしましょう。
無意識のうちに口呼吸になっていることが多いため、意識的に口呼吸をしないようにすることが大切です。
鼻の病気を治す
花粉症や鼻炎、蓄膿症など鼻の病気になっていると、鼻呼吸が難しくなるため口呼吸になる傾向があります。
そのため、鼻の病気がある方は、耳鼻科で治療を受けましょう。
お口周りの筋力を整える
お口周りの筋力のバランスが崩れていると、口呼吸になるリスクが高まります。
お口周りの筋肉は、唇や頬、舌にあり、よい歯並びや噛み合わせを保つことにも関係があります。
これらの筋力が低下したり、強すぎたりすると歯並びが変化することがありますので、お口周りの筋力を整える「MFT(口腔筋機能療法)」を受けましょう。
矯正治療前はもちろん、矯正治療中や治療後もMFTを行うことで、よい歯並びや噛み合わせに導き、保つことができます。
歯列矯正
口呼吸で歯並びや噛み合わせがすでに悪くなっている方は、歯列矯正を行いましょう。
歯並びや噛み合わせの状態を把握するためにも、まずは矯正歯科に相談へお越しください。
そして、口呼吸などの癖が原因なのかも調べることで後戻りを防いでいきます。
自宅でできるお口周りのエクササイズ
口呼吸になる原因のひとつは、お口周りの筋力の低下です。
自宅でできるお口周りのエクササイズを行い、筋力を整えましょう。
風船を膨らます
市販で購入できるものでかまいませんので、風船を膨らませてみましょう。
口呼吸の方や唇や頬の筋力が低下している方は、風船が上手く膨らませません。
はじめは、風船をひとつ膨らませるだけでも頬や唇に疲労を感じるでしょう。
毎日風船を膨らませることで、徐々にお口周りの筋力を鍛えることができます。
ボタンと糸を用いたトレーニング
穴の開いたボタンに糸を通して、歯と唇の間に固定します。
そして、唇をしっかり閉じて糸を指で引っ張りましょう。
このときに、唇が開かないようにグッと唇に力をいれます。
唇の筋力が鍛えられていれば、ボタンは唇でしっかり支えることができます。
噛み合わせが悪いと感じたら矯正歯科へ
噛み合わせが悪い感じたら、放置をせずに早めに矯正歯科へ相談しましょう。
歯列矯正では、歯並びの見た目はもちろん、噛み合わせを整えることを目的としています。
当院では、「裏側矯正」や「マウスピース型矯正」といった目立ちにくい矯正装置を専門的に取り扱っています。